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パンティ・ブリス:クイーン・オブ・アイルランド

アイルランドは、ストーリーテラー、起伏に富んだ地形、40種類の緑色を持つ風景などで有名な国ですが、それはストーリーが映し出す一面でしかありません。アイルランドにはもう一つの顔があります。そして、そこに君臨しているのがLGBT活動家パンティ・ブリスです。

パンティ・ブリスの名前で知られているローリー・オニール は、アイルランド西部のメイヨー県にあるバリンローブという小さな町で育ちました。

父親は獣医で、「痛々しいほどに典型的な中産階級の」育てられ方だったと本人が言っています。

インスティテュート・オブ・アート・デザイン・アンド・テクノロジーで学んだ後、オニールは、自身がキャリアとして選んだ「gender discombobulation(ジェンダー・ディスコンボビュレーション)」の道を歩み始め、そしてここでパンティ・ブリスが誕生しました。

瞬く間に国内で最も有名なドラァグクイーンの一人となったパンティ・ブリスは、Alternative Miss Ireland(オルタネイティブ・ミス・アイルランド)ショーを10年以上にわたり開催し、毎年開催されるダブリン・プライド・フェスティバルにおいても欠かせない人物となりました。

ただ、ローリー・オニール(パンティ・ブリス)の名前が世の中に知られるようになったのは、同性婚合法化キャンペーンを行うようになってからです。自身を同性愛者の権利のために活動する「偶発的アクティビスト」称するオニールの名前が国中に知れ渡ったきっかけは、オニールが主要メディアで同性愛嫌悪者を非難したことで巻き起こった論争でした。この出来事は今では親しみを込めて「パンティゲート事件」と呼ばれています。

自身がキャリアとして選んだ「gender discombobulation(ジェンダー・ディスコンボビュレーション)」の道を歩み始め、そしてここでパンティ・ブリスが誕生しました。

その後アビー劇場からアイルランドの芸術家、作家、活動家のロールコールへの参加依頼を受けたパンティは、のちにアイルランドで「ノーブル・コール」として知られるようになるスピーチをそこで行います。このスピーチは、ショーン・オケイシーの史劇「鋤と星」終演後に観客に向けて直接行われました。パンティが、不用意な同性愛嫌悪によって傷ついた気持ちを切々と伝えるそのスピーチの映像は、YouTubeでの閲覧数が公開後2日間で20万回を超え、現在では84万5千回を超えています。

このスピーチを、アイリッシュタイムズの記者フィンタン・オトゥールは、この200年の間にアイルランドで行われたスピーチの中で「最も説得力のあるスピーチ」と称しました。またマドンナ、スティーブン・フライ、グラハム・ノートン、ダン・サヴェージ、ル・ポールなど国際的な有名人も、パンティへの支持を表明しました。

2015年5月、アイルランドは、国民投票によって同性婚を認めた世界初の国となりました。国民投票から半年を待たずに公開された、同性婚合法化キャンペーンにおけるオニールの活躍を映したドキュメンタリー映画「クイーン・オブ・アイルランド」は、アイルランド国内ドキュメンタリー映画の公開週末において過去最高興収を記録しました。


パンティは現在も、長年協力関係にある「This is Pop Baby(ディス・イズ・ポップ・ベイビー)」とともに活動し、ポップカルチャーのマッシュアップなども手掛けながら、カリスマ性たっぷりのストーリーテラーと鋭い洞察力を持った社会的コメンテーターの面を持ったエンターティナーとして活躍し続けています。